治療に使う薬など
自分でできる坐骨神経痛の対処法は、症状の軽い人が対象となるので、その前に治療薬の説明をしておきましょう。つまり、対処法では解決できない状態の場合と考えてください。
基本的には整形外科で処方される薬での治療となるのですが、坐骨神経痛であると診断された場合には、痛み止め、血液の流れの改善、筋肉の緊張を和らげる、という目的の薬が主に処方されます。
どの薬の場合においても、症状を緩和するための治療になるので、いわゆる「対症療法」となっています。市販されている痛み止めの薬で、ロキソニン、ボルタレンなどがありますが、その場合でも、胃腸障害などの副作用を起こす危険性がありますから、用法、容量はしっかり守るようにしてください。
また、「リリカカプセル」という薬も処方されます。「リリカカプセル」には、興奮し活発になっている痛みの神経を鎮静させることで痛みを緩和する効果があります。それは中枢神経系にカルシウムが吸収されるのを防いで、興奮性神経伝達物質が放出されるのを抑制するからです。
従って、筋肉痛や切り傷などの痛みより、腰痛、坐骨神経痛などのような痛みに向いているのです。神経に作用して眠気などの副作用が出やすいので、服用後には車の運転は控えるようにしてください。
東洋医学的な治療法というのもあります。東洋医学においては、お尻のコリをゆるめることで治療するというのが基本となっています。
具体的には、お尻に現れたコリや痛みに、温熱または鍼を行います。これでコリが和らいでくると、圧迫されていた坐骨神経痛の圧迫も次第に解消していき、痺れ、つっぱり、痛みなどの症状が軽減します。
坐骨神経痛は腰椎が悪いからと、腰椎の治療をすると、逆に悪化してしまうる事もあります。従って、あくまでもお尻のコリをゆるめようとするのが東洋医学の坐骨神経痛治療の基本となります。